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東海に来たばかりの頃､仕事で少し遠くまで行くことがあり｢ここ初めて通る道だ〜｣なんて思いながら､普段通らない道を運転していた時のことです。
お昼時だったこともあり､周りを見ながら運転していたのですが……
｢天津甘栗｣｢焼き芋｣｢柿あります｣の看板ばかり。
…………(´･_･`)
お腹減ったなぁ。って思いながらお店を探しますが､走っても走っても何も無い。
諦めかけたそのとき！！
見えてきたのは｢本当にまずいたこ焼き｣
………( ˙꒳˙ )はい？笑
意味がわからん。ほんっとうに意味がわからん。
あれは一体なんだったの…？
と､その日はスルーしました。
後日また同じ道を通ることがあって､再度スルー。
が､しかし。
もう気になって気になって。
通りすぎてたけど引き返して､いざ！！
そこら中に､｢まずい｣の看板。
怖いもの見たさで車を降りると､店主のおじさんがこちらを見て大声で
｢まずいけどいいー！？｣
えええー。こわいーー。開口一番めっちゃデカい声で､まずいけどいい！？なんて恐怖しかないよーー。
と思いながらも､もう引き返すわけにはいかん！！！
意を決して､｢たこ焼きください！！｣
出来上がりを待ってる間に､お客さんがチラホラ。
決まってみんなに､｢まずいけどいい！？｣って聞いてるし…
不安が募る中､出来上がったたこ焼きを渡され
｢ほんとにまずいから気をつけて！｣と…
ゴミ貰うから､時間あるならそこで食べな〜と促されて､車に戻り恐る恐るひと口。
めっっっちゃ普通。
可もなく不可もなく。
なんならお腹減ってたし､普通に美味しかったけど。
安堵と同時に､更なる｢意味わからん｣の波が押し寄せてきて。
食べ終わった容器をおじさんに渡しに行ったときに
｢なんでまずいって書いてるんですか？美味しかったですよ！｣
と伝えると､
｢その方が､みんな興味持つでしょ。美味しい！って書いてたら､マイナスの感想しか出てこんやろ〜｣と。
なるほど〜
そういう考え方もあるんだな〜面白いなぁって。
よくよく聞いてみると､横柄なお客さんが多く､｢まずい｣と書くことで横柄なお客さんを寄せない対策にもなるとのことで。
無愛想とか接客態度悪いとかも､お店の前にいっぱい書かれてたけど､おじさんは無愛想どころかめちゃくちゃフレンドリーに､いろんな話をしてくれました。
思い返せば､わたしがたこ焼き食べてる間に来たお客さん､おじさんと話してみんな笑ってたな〜と。
おじさんの人柄と､何年もあの場所で積み重ねてきたものがあるから､あのお店は成り立ってるんだろうなぁと納得。
今はあのおじさんのお店を通ることが無くなってしまったけど､また近くに行くことがあれば行きたいなって思います！
kyoko.
