STAFF BLOG
地元の先輩であるオーナーのじゅんさんと25年ぶりの再会からはじまったこのプロジェクト
僕が中学の頃、高校生だったじゅんさんは当時から独特の雰囲気というか、"間"というか、何か漂っている人だった。小学校以来、学校が被ることがなかったため接点はほとんどなく、一種の憧れに近い遠い存在だったように思う。そんなじゅんさんと数十年ぶりの再会を機に、親しくしてもらえていることに不思議な縁を感じる。
今では、絵を描き続けてほしいと応援してくれる有り難く貴重な存在であり、このプロジェクトもじゅんさんの気持ちの表れである。
壁画制作の前にエレナのショップカードの挿絵を描かせてもらった。エレナの扉を開けたらすぐ目の前にその原画が掛かっている。
手招きポーズはしていないけど、手招き役になると嬉しい。
仰々しくもプロジェクトと(勝手に)言っている今回の壁画制作だが、オーナーのじゅんさんの強いこだわりで、来られる方に絵が出来上がるまでの過程を見せたいとのこと。
僕はむしろ見られると恥ずかしいと思うタイプなので、悩んだ末にじゅんさんの熱い思いに押されお受けすることにした。
オープンしてから1ヶ月に1〜2回のペースでエレナに赴き、描き進めた。
1日目: 壁紙に下図をトレース。
2日目: アクリル絵具で描画開始
早速、問題発生。壁紙の撥水加工と表面強化加工で絵具がのらない(吸収性がない)。メディウム(接着剤)を増やして誤魔化しながら描いていたけど、ちょっと厳しい、、(細かい濃淡が出せない)
壁紙の知識が皆無でした_| ̄|○
結局、壁紙の貼り直し。
(じゅんさん、快く提案を受け入れていただきありがとうございました)
3日目: 新しい壁紙に貼り替えてもらい、再び、一から描き始め。
またもや、問題発生。今度は吸収性が高すぎて、滲んでしまう。
そこで、至急画材屋さんに相談して下地を塗ることに。
なんとか描けるようになり手を描いて終了。
4日目: まず壁全体に滲み止めの下地を塗る。そこから髪を描き始める。ただ時間が足りず、髪を描ききれないまま終了。
5日目: 髪を描いて、背景を塗る。
のっぺらぼう。ちょっと怖い終わり方。
6日目: 顔を描き始める。
さよなら、のっぺらぼう。
7日目: ぱっと見前回との違いがよくわからないけど、安心してください描いてますよ。顔の細部、髪、手を加筆。変化薄。
8日目: じゅんさんの希望で差し色を入れる。変化良し。
9日目: 絵をどこまで崩そうか悩んでいる時のじゅんさんとの会話。
まず、やりたいように描いてくれたらいいということ。
あとは、きれいにまとめるよりも観る人が「なんであそこにあの色が入っているんだろう」とか
「何これ」といった引っかかる何かがある方がいい、という自分の感覚にフィットした有難いお言葉。
その言葉で踏ん切りがつき、さらに色味(紫をはじめ、黄色、ピンクなど)を入れる。
10日目: 目元を加筆し、画面のバランスを見ながら仕上げに向かって行く。
11日目: いわゆるきれいな絵にしたくなかったので、絵具の垂らしや盛り上げ
かすれやハケ跡をあえて残して、自分なりの絵画らしさを出しながら仕上げた。
2023年7月から描き始め、11回通って 2024年1末月で描き上げた。
描く側としては、途中ながらもいかに格好いいところでその日を終えられるかということを毎回悩みながら描いていたが、今思うともっとボロボロで見苦しい、格好悪いところもあっても良かったのかもしれない、とも。実際それが絵描きのリアルであるし。
この投稿を書くにあたり改めてエレナのブログを読み、"(壁画は)僕がELENAの内装で、一番こだわりたかったこと"というじゅんさんの言葉を目にして、そのこだわりや期待に応えられただろうかと自問する。
”完成したものじゃない、過程を見せたい。最初から完璧じゃなくていい。女の子と、お客様と、一緒にELENAを作っていく。何もない壁が変わっていく。エンターテイメントとして人を楽しんでもらいたい”
- ELENA スタッフブログ 7/16のじゅんさん(ハンドルネーム: 佐藤さん)の記事より引用 -
他にも、エレナに関わる様々な方が日替わりで書かれているブログがありますのでよかったらHPからご覧になってみてください。
お近くにお越しの際は、ぜひLOUNGE ELENAに遊びに行ってみてください。
画像には写らない実物の魅力がある(と信じている)ので、実際にご覧いただけると嬉しいです。
もしかしたらまた何年か後に加筆してるかも…かも…?
最後に、エレナのスタッフ・キャストの皆さま、温かく向かい入れていただき、描きやすい良い環境を作っていただきましてありがとうございました!
益々のご発展を心より願っております!