STAFF BLOG
子供の頃は娯楽が漫画くらいしかなくて、実家の隣が本屋さんだったこともあり、よくお小遣いをもらっては漫画を買いに行ってました。
今と違って、漫画は漫画からでしか見ることが出来ず、時代遅れと言われども、やっぱり本の手触りが今でも好きで漫画はちゃんと買って読むようにしています。
新品の本を読むのは新品の洋服を着るのと同じように気持ちが良いものだと思います。
小さなころは、お金がなくて400円握りしめて本屋に1冊買いに行くのがすごく楽しみだったのに、大人になってああいうドキドキはなかなか味わえなくなって寂しいような、つまらないような・・・。小さな喜びみたいなものが薄れていくのがなんだか少し寂しいものですね。
さて。
先日、久々に本屋に行きまして、何か新しいものを買おうと思ったところ、店内は「このマンガがすごい2024」特集が万全で、いたるところに1位!2位!と札が刺さっておりました。
絵的に不安があったのですが、とりあえず第1位の”ダイヤモンドの功罪”という漫画を全巻買ったのですが、読み始めから不安になり、それは募るばかりで、結局最後まで一応読みましたが、久々に”よし。これは早急に売ろう!”という感想になりました。
簡単に言うと、天才野球少年が(まあ大谷選手をイメージして)自分がうますぎるばかりに、比較されたり、試合に出れなくなったりする周囲への葛藤や感情にスポットを当てた新しいスポーツ漫画で、”今ってこんな漫画が流行ってるんだ〜”とか、王道が出尽くした時代の変化球的な部分に萎えてしまって。。。
全然期待してなかったタイトルと料理というジャンルで買った天狗の台所という漫画の方がよっぽど読めたのと、もともと買っていた”平和の国の島崎へ”の最新刊を買って帰りました。
今、買い続けているものって自分の中で80-100点の漫画の中、平和の国の島崎へって60点くらいの漫画なんですね。
読んで後悔はないが、読めなくても支障はない。
特に印象に残ることはないが、かといって「ん?」っていう見ざわりが悪いものもない。
そういう立ち位置の漫画なんですが。今回は買ってよかったなと思う巻でした。
自分のせいで居場所がなくなった少年を匿いはしたが、部屋に閉じこもってばかり。
主人公島崎はなんとかコミュニケーションを取ろうとしますが、うまく取れず、周囲の助言から手紙を書こうとしますが、何を書いていいのか、いまいちわかりません。
その一コマの会話。
「あれっ?島崎さん・・・」「こんなところで何やってんの?」
「ふうん。」「言いたいことを手紙にしてまとめようとしてんのか」
『ボクのせいでツラいじょうきょうにおかれてしまった人がいて』『何かをつたえたいんですが』
『でもうまく言葉にできないんです』
「島崎さんはその人の事をどう思っているの?」
『まだよくわからなんですが』
『放って』『おけない』
「そっか・・・」「なら」「まずそう書いてみればいい」
「その気持ちをまず伝えて」「これから一緒に考えていけばいい」
「大切なことは”やりとりを続けること”で」「”言葉”じゃない」
お客様と何Lineしたらいいかわからないっていうのは多くの子が悩むことであって。
それがしんどくなって辞める子もいたし、それを楽しんで出来る子もいるし、僕も行くとき連絡するからいいよーって言うのに連絡が来る子がいたり、薄い会話で毎回気を使って返して、次第に連絡が薄れる子がいたり、色々あるんですが。
こういうことだなって今の環境に重なりました。
意味合いも重みもまた違うんですけどね。
日常の中から考えさせられることは色々あります。
足りないことだらけで何からしたらいいかはよくわかっていませんが、知見を広げることは続けていきたいと思う今日この頃でした。