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山本

走れ山本とおばあの優しさ

スタッフブログ:2026年08月19日 07:07の投稿「走れ山本とおばあの優しさ」

はようございます!山本です!
先日行った、石垣島旅行でのちょっとした珍道中のお話です。

普段仕事をしていると、気づけば一日が終わっていることの方が多いです。
そんな毎日を過ごしていると、今回の旅行は僕にとって、少し日常から離れる時間でもありました。

だからこそ、少しくらい予定外のことが起きても、それも含めて楽しんでみようと思っていました。
そんな中で起きたのが、今回のお話。

それは西表島でのアクティビティ終了後、宿泊していたホテルがツアー送迎の範囲外だったため、近くのバス停まで送ってもらい、そこで下車しました。

そしてホテルに戻ろうとしたところ……

「あれ?」
大事なことに気づきました。

カメラの三脚、忘れた。

時すでに遅し。
ツアーバスは、遥か彼方へ向かって走り去っていました。

問い合わせてみると
「取りに来ていただかないと、お渡しできません」
とのこと。

……ですよね。

さて、どうする。

そこで僕の目に入ったのが、ホテルの貸し出し自転車。

「これ借ります!」

車なら約20分。
「まぁ、自転車でもそんな遠くないでしょ。」

この時の僕に教えてあげたい。
”全然遠いぞ”と。

夕食も食べず、自転車を借りて出発しました。

最初は軽快。
「意外と余裕じゃん!風が気持ちいい!」
なんて思っていました。

ところが……多分1キロくらいのところですぐにペースダウン。

アップダウンが多い。
思っていた以上に多い。
そして、飲み物を持っていない。
さらに道中、自動販売機が全然ない。

ようやく見つけた自動販売機を見つけた時には、砂漠でオアシスを見つけた気分。
迷わず3本購入。
「これで後半戦もいける!」
そう自分に言い聞かせ、ひたすらペダルを漕ぎました。

そして約1時間半。
ようやく目的地付近に到着。
「よし、着いた!」
と思いながら、改めてGoogleマップを確認。

……。



通り過ぎてる。




しかも、1.5km。

なぜだ。
疲労と絶望を抱えながら、「ここからまた戻るのか……」と立ち尽くしていると、近くの飲食店のおばあが声をかけてくれました。

「どこから来たの?」

事情を話すと、
「そんな遠いところから来たんだね!」
と笑いながら西表島のことや、自分の親戚も同じところ泊まって移動が大変だったと色んな話してくれました。

そして帰り際
「これ持っていきな」

そう言って、空になったペットボトルに水を入れてくれました。
その瞬間、なんか上手く言葉にできませんが、とても嬉しい気持ちになりました。


都会ではなかなか感じることのできない、いや、島根にいてもなかなか出会わないような、人の温かさ。
石垣島に来てから、何度か感じていたことですが
「当たり前」って、実は全然当たり前じゃないんだな。

炎天下の中で冷たい水が飲めること。
自動販売機があること。
ホテルで自転車を借りられること。

困っている人に声をかけてくれる人がいること。

普段なら何も考えずに受け取っているものにも、改めて感謝するきっかけになりました。

そして、ここから帰り道。

僕の脳内では完全に、
「走れメロス」が始まっていました。

なぜなら、夜には次のアクティビティが待っている。
戻らなければ間に合わない。
しかも場所は、ほぼジャングル。
暗くなってから何が出てくるかわからない。

実際、行きには見なかったイノシシが何度も僕の前に現れました。
足はもうパンパン。
何度も足がつる。
ペダルを漕いでも、足が上がらない。

それでも、漕ぐしかない。

そんな状況なのに、不思議なことがありました。
行きよりも、帰りの方が楽しかったんです。

もちろん身体はめちゃくちゃキツい。
でも、なんか楽しい。
「俺、今めちゃくちゃ頑張ってるな。」
そんな感覚が妙に心地よかったのを覚えてます。

最近、こういう感覚を忘れていた気がします。

仕事では、なるべく効率よく。
失敗しないように。
無駄がないように。

そんなことを考えることが多い。

でもこういう「何の役に立つかわからないけど、ただ必死にやる」みたいな時間も、たまには必要なのかもしれません。

三脚を取りに行くためだけに、自転車を3時間近く漕ぐ。
普通に考えたら、かなり効率が悪い。笑

でも、そのおかげで知らない土地を走って、知らない人に声をかけてもらって、普段なら感じなかったことを感じることができた。

そう考えると、無駄だったとは思えません。

ホテルに到着した頃には、汗でびっしょり。
海に入っている時よりも、びちょびちょだったと思います。

三脚を取りに行っただけなのに、

・往復約3時間の自転車旅
・炎天下
・水不足
・道を1.5km通り過ぎる
・謎のイノシシとの遭遇
・足がつる
・そして見知らぬおばあの優しさ

と、かなり濃いイベントになりました。笑
でも、こういう予定外の出来事って、あとから振り返ると案外記憶に残るものです。

また島根に戻れば、やることは山ほどあります。
仕事もあるし、考えないといけないこともたくさんある。

だからこそ、こういう束の間の時間を楽しめたこと自体が、今回の旅行で得たものの一つだったと思います。

そして何より
「忘れてた、こんな感覚。」
そう思えたこと。

この感覚だけは、忘れないように持って帰りたいと思いました。
次から三脚は絶対に忘れません。

次回は、「石鹸屋のお姉さん編」です。
今回とはまた違う意味で、なかなか印象に残る出会いでした。
お楽しみに。


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