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最近、年末に再放送していた”ミステリという勿れ”を見るのが一つの楽しみになっていました。
一番印象に残ったワードが”なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?”(何回なぜ言ったかわからないくらい何度も重ねて言ってます)
なぜ○○だったのですか?⇒△△だから
なぜ?⇒◇◇だから⇒
なぜ?□□だから⇒なぜ?
伝わりますかね?
理由の細分化・理由の追求。
これは相手を詰めているわけではなく、その理由の根源を深く知ろうとする主人公が犯人の行動を理解しようとするための問いなんですね。
盛り上がりに欠ける席で、質問一つできず・せずに黙っている場面は時々見受ける中、その逆をあまりに自然にしているシーンは僕の中で印象に残りました。
というのも僕もTPOは踏まえてそういうことが日常的にある人間だからです。
そのシーンを見てそんな悪いことでもないかと少し楽になりました。
先日、2人組のお客様と飲む機会がありまして。
ほぼ女の子と話さずに僕と山本で2名様を接客したんですね。
1名は松江では有名な方で、2回目。
僕の友達が昔から可愛がってもらってるそうで、経営論や成功するためにはみたいなお話で盛り上がり。
そのお連れさんは結構酔われてて、地元が隣町、ラウンジみたいなお店には普段来ることがないということで、ぐいぐい色々聞かれたんですね。
なぜラウンジを出したのか。
今まで何をしてきたのか。なぜその仕事に着いたのか。今までどこで何をしてきたのか。
なぜ、なぜ、なぜ、なぜ?と聞かれるわけではないですが、道理は同じことです。
その中で、僕が何の気なしに「怖いとか、悪そうとか言われちゃうんですよね〜」というと、その方は声を大にして
「そんなことない!僕から見たらとても綺麗な目をしてるよ!」
と仰られました。
うまく言葉に出来ないですが、可愛いキャバクラのお姉さんに言われる何倍も嬉しかったですね。
その時ぱっと、一人のおじいさんが浮かびました。
一年前の冬、そのおじいさんは見たことないくらい大きなリュックサックを背負って、ELENAに入られました。
山から下りてきたようなアウトドアスタイルで、その時が最初で最後だったんですが、すごくニコニコ穏やかな顔をされていて。
目があったので、挨拶すると「君はとても優しい目をしてるね」と優しく微笑まれていました。
色々褒めていただいたことはあったけど、今日までの中で一番印象に残っているのがその一言です。
なんか入られた時、とても嬉しかったんですよね。
たまたま入られたんだろうけど、このお爺さんが一杯飲めるお店として選んでもらえたことが。
僕は常々”人を顔で見る”と公言しています。
それはイケメン、美人が良くてそうでないものが悪いということではなくて、正しくは”人相・表情”の話なんですね。
見下してる感じとか、斜に構えてる感じとか、良いようにしか見ない/悪いようにしか見ないではなくて併せ見る方なのかとか。
そこで距離感や入り方や入るタイミングを見るようにしています。
たまたま僕の好みで、お爺さんが好きすぎて、そのお爺さんを見る目が優しかったのかもしれないし、或いはそれが本質なのかもしれない。
そこは僕にはわかりませんが、ただあの日の僕の目は確かに優しかったような気がしています。
肩書でも身なりでもなく、おじいさんは純粋に僕の目に対して評価して伝えてくれた。
そういう方はなかなかおられません。記憶に残りました。
昨年12月、山口社長が来られた時も翌日「そんな表情するようになったんだなって思ったよ(笑)」と言われたのは印象に残っています。
楽しい夜だったからっていうのがあるけど、1年前に比べると、ほんの少し、引出しが増えたんでしょうね。
普段、接客の中で人の脳に刻む言葉を伝えることはありますか?
長々、堅苦しい言葉を選らばなくても、シンプルに思ったことを自分の言葉で表現で、ただ伝えればいい話です。
うぇーい!!
ってやってる中の言葉は忘れられても
何か一言でも誰かの記憶に残る言葉を使える人が僕は好きです。
またいつかあのお爺さんに会いたいなーと思い出させてもらった夜でした。